ミトコンドリアってなんだろう?①~健康とアンチエイジング~

2016年9月14日(水)

「ミトコンドリアって、ミドリムシとは違うよね?」(友人談)

はい、違います^^;
今流行ってるからね、ミドリムシ。可愛い友人です。笑

きっとみなさん「ミトコンドリア?なにそれ?授業で習ったっけ?」くらいの認識ですよね^^私もこの業界に入るまで、というか勉強するまではそうでした。だって聞いたこともなければ、考えたこともなかったもん。ですからこの記事をきっかけに、みなさんにも知っておいてもらいたいなぁと思います^^

前回の記事で、活性酸素も低体温も運動不足も、深呼吸もステロイドもがん細胞も

ぜ~んぶミトコンドリアと繋がっていると書きました^^

今日は序章、「ミトコンドリアってな~んだ?」です(≧▽≦)
健康を学ぶにあたって、ミトコンドリアは基本の「き」です 。

でもちょっと今日の内容はマニアックに感じるかもしれません。でも、読むだけでOK!覚えなくてもOK!ですので、ぜひ最後までお付き合いください^^

ミトコンドリアはエネルギー産生工場!

私たち人間の身体は約60兆個の細胞で作られています。(2013年の『人体生物学紀要』という雑誌で「人体の細胞数の推定」という論文が掲載され、37兆個説もありますが、ここでは60兆個と記載します。ここでは細胞数に深い意味はありません)

とってもミクロな細胞が気が遠くなるほど集まって、内臓も血管も皮膚も全部作られてるってこと。

ここの認識がまず大切。
健康を細胞レベルで考えること。
私たちの身体は全て細胞が集まってできている。

そして、ミトコンドリアはその1つ1つの細胞の中に存在します。

その数、細胞1つの中に ミトコンドリアは 約100~3,000個!

って、えー100個と3,000個じゃ全然違うよね ^^;それはどうしてか?というとエネルギー代謝の活発な細胞に多く存在するんです!

 

そう、

ミトコンドリアってエネルギーを作ってるんだよ

私たちが動けるのはミトコンドリアが作ったエネルギーのおかげ。
だから私たちはミトコンドリアなしでは生きていけないんです。

 

エネルギー産生方法は2つある

エネルギーってなんぞや?というと『ATP』(アデノシン三リン酸)という化合物です。

※正確には、ATPが分解されてADPになるときにエネルギーが発生します。ATPは、エネルギーのもと。

ミトコンドリアはエネルギー(ATP)を作りますが、実はエネルギー産生はミトコンドリアだけではありません。

『ミトコンドリア系』『解糖系』という2つの産生方法があります。

エネルギー生産は、この2つ!

・ミトコンドリア系 = 電子伝達系(酸素を使ってエネルギーをつくる)

・解糖系 = クエン酸回路(酸素は使わずにエネルギーをつくる)

 

この2つには大きな違いあって、簡単にいうと、ミトコンドリアを使ったエネルギーは1つのブドウ糖からATPを36個作れること。解糖系を使ったエネルギーは、ATPを2個しか作れないこと。36個と、2個では全く違いますよね?!

つまり、ミトコンドリアを使うと

効率的にエネルギーを作り出すことができる

んです^^

・ミトコンドリア系 = 1つのブドウ糖からATPを36個生成

・解糖系 = 1つのブドウ糖からATPを2個生成

ミトコンドリアはブドウ糖を、酸素を使って水と炭酸ガスにまで分解する!

⇒細胞内にある代謝産物(ピルビン酸、脂肪酸、αケト酸)を処理

⇒そのときに発生するエネルギーでATP(エネルギーの元)を合成

 

数だけじゃない!2つのエネルギー生成の驚くべき違い

ATP生成数も重要な相違点ですが、ミトコンドリアと解糖系の違いには私たちの身近でもっと大きく関わることがあります。

それは

がん(癌)に大きく関わる

ということ。

3人に1人、いやもはや2人に1人とも言われる ガン発生率。死亡原因がガンじゃなくても、ガンを患う人は年々増えています。若くてもガンになるし、死に至る方も多いです。

でもねガン細胞(の元)は誰でも1日に10、000個も生まれているんです。健康な人でも、です。

じゃあ、ガンになる人とガンにならない人は何が違うのか?

その1つの鍵となる要因が

あなたの身体は
ミトコンドリア系のエネルギー生成なのか?
それとも解糖系のエネルギー生成なのか?

なんです!!!
ここにね、大きなポイントがあるんです!

次はがんとの関係について書きます^^

こちら>>『ミトコンドリアとがん(癌)の関係(その1)

 

ミトコンドリアの特性と役割について、以下にまとめておきます^^

<特性>
・細胞のエネルギー(の元)をつくる
・細胞分裂しにくく、がん細胞を抑制
・ステロイド受容体がある
・37℃以上で活発に
・持久力のエネルギー(解糖系は瞬発力のエネルギー)
・骨格筋や心筋、肝臓や心臓、脳に多い
・エネルギー産生のときに酸素が必要
・エネルギー生成のときに活性酸素をつくる
・解糖系がつくるピルビン酸や乳酸を処理する
<役割>
・カルシウムの貯蔵
・アポトーシス(細胞の自殺)の制御
・活性酸素を除去する酵素をつくる
・プロスタグランジンをつくる
・コレステロールの代謝


長くなりましたが読んでいただきありがとうございます♡